というメールを朝もらって、気がつけば放課後です。どうもこんにちは、です。跡部くん(彼氏)にオタクだとカミングアウトして早数ヶ月、季節は秋になりました。私たちの関係は、まあまあ平和に続いています。






     






跡部くんがわたしのうちに来てオタクだとばれた日には、そりゃあもう全部終わったと思いましたよ。そりゃあねえ、どう考えてもバッドエンドでしょう。こんな腐った女の子が報われるところなんて、乙女ゲーでも見たことないよ。

本当に跡部くんはできた人だと思う。基本的に人には厳しいけど、ちゃんと相手のことを分かろうとするし、認めようとする。頭ごなしに否定することもなければ、拒否もしない。なんていうの、包容力があるっていえばいいのか。
オタクとばれたところで、わたしは相変わらずバイトを入れ、薄い本も買い、アニメも観ている。多少、跡部くんと過ごす時間が増えたぐらいだ。え?フられなかったからって開き直りすぎ?まあ……そう言われればそうかもしれない。でも。でもね。わたしから二次元を取ったらどうしようもないぐらい何も残らないんだよ。勉強だって運動だって人並みで、容姿も性格も誇れるようなものはもってない。至って普通。二次元ぐらい楽しんだって罰は当たらないと思います。
正直なところ、もっと一緒にいることを要求されたら、多分しんどいと思うわけです。跡部くんと二次元を天秤にかけるというのは非常に跡部くんには失礼な話なんですが。大体、跡部くんを選ぶなら、跡部くんと付き合うことになった時点で、二次元とは決別できたはずなんだ。でもそうしなかった。そんでもって跡部くんにカミングアウトするときには、正直跡部くんとはもう終わりだと覚悟していたのだから、つまりは……うん。どちらかになった場合、二次元を選ぶかもしれないんだよね。跡部くんは鋭いからそれが分かっているのだと思う。本当に失礼な彼女でごめんなさい。そんなゴミみたいな女を捨てないって跡部くんどれだけ私のことすきなの。あ、すいませんちょっと調子に乗りすぎました。すごいのは跡部くんの宇宙に匹敵する包容力とインサイトです。こんなオタクを捨てないでくれてありがとう。


「何がありがとうやねん。跡部可哀想すぎやろ。泣けるわ」


がつん、と鈍い音を立てて、の頭に忍足の手刀が直撃した。調子に乗りすぎたけどまさかこうくるとは思わなかった。暴力反対。ただでさえ良くない頭が悪化したらどうしてくれるの。は両手で衝撃を受けた後頭部を撫でながら、立ち止まって背後に立つ忍足を睨む。


「――――いッたいよオタク眼鏡」
「阿呆、跡部をゾンザイに扱う罰や。それぐらいの痛み我慢しいや。何やねん人間と二次元を秤にかけるとか。有り得ん。鬼畜か」
「もー勝手に心読むのやめてよ。その特殊能力ずるい。変態」
「いやいやいや全部の口からだだ漏れやって。ちなみに俺の能力は心を閉ざすことやから。流石に心は読めんで。ま、空気は人より読めるけどな!あと、さっき何気にオタク眼鏡いうたやろ。それだけは頼むでやめてや。俺の名誉のために」
「じゃあ変態眼鏡ならいい?」
「変態眼鏡ならって……あかんに決まっとるやろ!何言わすんやおっそろしい子……!」
「おお!ノリツッコミ!」
「…………疲れる……跡部早く来て」


忍足くんとは、カミングアウトの一件以来、ますます仲よくなってしまった。なんと、テニス部のメンバーは、忍足くんがオタクって知ってたみたい。(知ってて黙っててくれるとか忍足くん愛されすぎでちょっと笑った)わたしのことは跡部くんがしゃべっちゃったらしい。でも良心的なことに、言いふらされていないので、わたしも友達を失わずに今に至っている。ありがたや。
とにかく私たちはテニス部に本性が割れてしまったので、部室で堂々とオタトークができるようになった。そして部室のパソコンで動画サイトも見れるようになった。最初は呆れてた跡部くんも宍戸くんもがっくんも、だんだん話が通じるようになってきてしまってちょっとマズいかなと思ってる。


「ところで、今日は何で部室?もう部活引退してるのに。なんかあるの?」
「ああ、あれや。秋と言えば?」
「秋といえば?んーなんだろう。新番組?」
「ちゃうわ。ぶ・ん・か・さ・い!文化祭の出し物決めんねん」


あーもんそんな時期かぁ、と言いながら、テニス部の部室に向かって歩いていく。私去年クラスで何したっけ……。もともと、そういうの積極的なタイプじゃないもんな。そういえば、跡部くんも今、文化祭関係で生徒会が忙しいとか言ってたっけ。


「部活でもやるなんて大変だねー。私なんかクラスのだけでもめんどくさいなって思っちゃうのに」
「ま、伝統行事みたいなもんや。毎年先輩たちがやってきたのを、俺らがやりませんっていうのもな。できるだけ簡単済ましたいなとは思っとるけど」
「ふうん。クラスとか何やるんだろ。来週のHRその話かな」
「そやろなー。、俺の代わりにいっぱいアイディア出してな」
「私だったら、けいおんコスでエアバンドがいい」
「それ5人しかいらんやん……」
「ちなみに私はお客さん役ね」
「ほな、俺あずにゃんのファン1な。全力でオタ芸やるわ」


私は忍足くんが全力でオタ芸をする姿を思い浮かべた。腕をぶんぶん振って、合いの手を叫ぶ忍足くん。ブハッ、面白すぎじゃねーの!!

忍足くんとしゃべると大体こんな感じになる。あずにゃんとかオタ芸とか、多分忍足くんファンが聞いたら卒倒するよ。(いやいや、普通はまず「あずにゃんってだれ?」か。)残念なイケメン、乙!




部室のドアを開けると、ソファで寛ぐ滝くん、宍戸くん、がっくんと目が合った。なんだかんだ同級生だし、クラスも一緒になったことがあるので別に緊張することもない。「おじゃましまーす」と声をかけて、部室の隅に置いてあったパイプ椅子に腰を掛けた。「ソファ空いてるで。こっち来ればええやん」と忍足くんは言ってくれたけど、話し合いの邪魔をするのも悪いなと思ったから遠慮することにした。鞄から文庫本を出して、時間を潰すこととする。



「そろそろ時間か。全員そろってないけどまあいいか」


滝くんが席を立って、部室の隅に収納されているホワイトボードをがらがらと引き出してきた。水性マーカーのキャップを外すと、流れるように手を動かして「文化祭 出し物」と書いた。そこには几帳面な彼らしい整った文字が並んでいる。きれいな字。本に集中しようと思うものの、ついつい音に反応して目で追ってしまう。

「来てねえのは跡部とジローか」

だるそうにソファに沈んでいた宍戸くんが、上体を起こす。

「跡部は生徒会で遅れるっつってたぜ」

ふうん、跡部くんの校内で用事っていうのは生徒会だったのかぁ。
がっくんはもぞもぞと靴を脱ぐと、ソファの上に足をあげて体操座りを決め込む。隣の忍足くんが「行儀悪いで」と言っても知らんぷりだ。

結局、本の内容がいまいち頭に入ってこないことだし、読むのを諦めた。本を鞄にしまうと、ぼーっと話し合いに耳を傾けることにする。



「文化祭かぁ。去年は喫茶店手伝ったけど超大変だったもんなー。できればさ、パーっとやってすぐ終わるようなやつがいいよな」
「だな。シフト制だとジロー来ないし、店系はやめようぜ」
「短時間でできるもの、ね。となると、ステージ?」

滝くんがホワイトボードに「短時間」と書き留めた。

「ステージっていうと劇か。なんか結構大変そうだな」 
宍戸くんがうーん、と頭を掻く。


うん、劇は確かにおすすめしない。今更だけど、去年うちのクラスで劇やったこと思い出した。私は道具係だったんだ。不器用で美術も技術も3しかとったことない私が、大道具作りですよ。うん役に立つわけないよね。何度金槌で指を打ったことか。それでもちっとも役に立った気がしなかったから切ない。(私がやったところ、大抵お直しが入ってたっていうね……)役がある子は演技や歌の練習があるし、裏方にしても、小道具、衣装、照明、音響、宣伝などなど、仕事はいくらでも湧いて出てくる状態。ステージ自体は数十分でも、準備にものすごく時間がかかって、みんながへとへとだった記憶が残っている。もちろんやりきった時の達成感は爽快だったけど、今年もやりたいかと言われればノーだ。
ただ、テニス部の人たちはキャラも濃いから、やったら面白そうには違いないんだけど。レギュラー陣なんて学園のアイドルだし。アイドル……?なんかちょっとひらめいたぞ今。


「劇やと練習だけやなくて小道具作ったりせんといかんやろ。正直きついわ。漫才とか、一芸披露みたいなのが楽なんちゃう?」
「あ、バンドは?青春っぽくね?」


忍足たちがアイディアを出していくのを聞き流しながら、はじっくりと考える。

そりゃあイケメンでテニスうまくてレギュラーで目立っててファンクラブとかあって彼らはアイドルそのもの。バンドなんて言ってないで本気でアイドルになりきってステージやればいいのじゃないの。歌うたってダンスなんか踊っちゃったりして。氷帝学園のプリンスとか言ってさ。プリンス……?


「…………ハッ!!!!!!!!」
「ど、どうしたんだよ、。いきなりビクッってすんな。こえーよ」
「ご、ごめん宍戸くん」


やだ……彼らにぴったりなのがあるじゃん!

は、乙女ゲー出身のイケメンアイドルたちを頭に思い浮かべた。アニメ化もされて、衝撃的な主題歌に女オタク界は騒然としたものだった。わんこ、完璧主義、おかっぱの財閥跡取り、女タラシの財閥三男坊、二重人格、身長がコンプレックスな男気全開……バリエーション豊かなイケメンたちに、腐女子たちは組み合わせを考えて二次創作に励んでいる。グッズやらゲームやら、もはや搾取と言っていい。しかしそこには女の子たちのお財布を離さない魅力がある。私も発売中のゲームシリーズはすべてやりこんだクチだ。うふふ。既読率100%。プリンスたちの甘い言葉に何度顔を火照らせ、涙したか……。

中身は置いといて、顔だけはよいテニス部レギュラーたちがプリンス役なんて、まじか。見たい見たすぎる。私が!


私が脳内で妄想を膨らませると、じりりと一点から視線を感じる。忍足くんだ。私の目が輝いていることを、敏感に感じ取ったらしい。さすがは同類。忍足的には、話を振ってみたいが、何が飛び出すかは未知数だからちょっと考えている、といったところか。カンのいい忍足くんのことだから、私が考えていることがどうもオタクくさいと気づいてるっぽい。神妙な顔で、考え込む忍足くん。もしここで聞いてくれたら提案してあげよう。さあどう出る。

渋い顔をしていた忍足が、仕方ないといった表情で、口を開いた。


「……なんか思いついたんちゃう?言ってみい」
「あ、ひらめいたの分かっちゃった?」
「にやにやして気色悪いねん。どうせオタクくさいこと考えとるんやろうけど、一応聞いたるわ」


気色悪いってひどいなあ、と文句を言いながらは口元を手で覆う。ち、顔に出てたか。口元は正直だからな……。


「もうさ、君たちがイケメンなのをフル活用すべきだと思うんだよね」
「で?」
「テニス部のプリンスさまってことで、イケメンアイドルになりきって歌って踊ればいいじゃない」


の提案に、忍足は「やっぱりそっちかい」と傾いた眼鏡を直す。


「……そうや、は絶賛うたぷりブームやった……」
「結構いいと思わない?抜群の運動神経活かしてマジLOVE踊ってよ。なにより、派手で見栄えするし、すぐ終わるよ」


「なに、マジLOVEって」という宍戸たちに、忍足はアニメのイケメンアイドルの持ち歌だと簡単に説明した。安定の通訳。もはや見慣れた光景であり、いつもはふうんと話は流れる。忍足くんもそのつもりだったと思う。



「でもさ、歌って踊るとかさ、AKB流行ってるし、いいかもな」


!?

マジすかがっくんwww
意外な伏兵に私も忍足くんも目を見開く。目玉飛び出るかと思った。


「……は?がっくん?どしたのそんなこと言うて」
「それだったら大がかりなセットもいらないよな。ま、衣装そろえるぐらいはするだろうけど。楽だよな」
「え?ちょっ待っ……え?宍戸まで何言うてんの?そんなこと言うとが調子に乗るで」


キタコレwww
なんか忍足くん以外には評判いいよ。ほらほら、宍戸くんも悪くないって顔してる。滝くんも頷きながら、「僕も、なかなかいいと思う。とりあえず映像ない?」って言ってる。ちょ忍足くんそんな目で私を見ないで。これはちょっと私にも予想外でどきどきしてるんだから。
とりあえず、「動画あるよ!パソコンつけていい?」と周りに確認して、パソコンのスイッチを入れてみる。



パソコンを操作するの後ろから、3人が覗き込む。の無駄のない動きで、画面にはあっという間に動画サイトが立ち上がった。再生ボタンをマウスでクリックすると、アニメの映像と曲が流れ出す。


「おーこれかぁ」
「確かにイケメンだけどよ、こんな奴らぜってーいねぇよな」
「…………ま、アニメやしな」

予想外な食いつきに若干引いていた忍足くんも、諦めたように画面に目を向ける。まあ忍足くんは空耳ブームのときに散々見てたから、今更見る必要もないのだろうけど。一緒にカラオケ行って、気が狂ったように空耳で歌いまくったのが懐かしい。(映像出るから余計盛り上がるよね)
ほら、今だってちゃっかり足でリズム取ってんだから。ワロ。


「ちょっとネタに走る感もなくはないけど、曲もダンスも結構いいと思うよ。もっと子どもっぽいの想像してたから驚いた」
「滝くんにそういってもらえるなんて光栄だよ。アニメとかオタクとか偏見ありそうなのに。宍戸くんやがっくんはノってくれるかなと思って提案してみたんだけど、意外だった」
「好き好んでアニメやゲームに手を出さないけどね、こうやって手が込んでるものを見ると純粋にすごいなって思うよ」


顔にかかった髪を耳に掛けながら、しみじみ語る滝くん。でもやっぱり滝くんは日本文学かフランス文学でも語ってたほうが似合ってるよ。うん。
日当たりのいい窓辺で、髪を風に吹かれながら読書する滝くんとか絵になるよね。迷い込んできた蝶々が本にとまってさ、ふっと微笑む。なんて美しい。
「おい、このオレンジの長髪、声が跡部っぽくね?」とか聞こえてくるけど、わたしは滝くんの麗しき読書を妄想想像中だから相手はできない。それは跡部くんに聞いてくださいって。


「カラフルで戦隊モノみたいだな。なんとかレンジャーとか昔よく観てたぜー。俺レッドがいいな」
「がっくんレッドってキャラじゃないよね。だいたいどのチームにも一人いる背が小さくていじられるキャラっぽい。ちょうどあるよ、ほら」
「小さい言うな!これから伸びるんだから!」
「そういう反応がね、ぴったりだって。がっくん決まりね。んーじゃあ相方はジローくんかな。天真爛漫だし。金髪だし」
「俺ジローの面倒見るのかよ……」
「そういう役だって」

自分がやるわけではないから、キャスティングも好き放題。うわ、超楽しい!
は忍足と滝を見つめる。

「うーん、滝くんは洋風な匂いがするんだけど、ここはあえて和風路線でいこうか。このおかっぱの聖川さんね。で、忍足くんは前髪がちょっとうるさい感じの神宮寺さん」
「お前、基本的に髪型しか見てないやろ」
「そんなことない。女の子に愛想振りまいてたぶらかしてるところが忍足くんにぴったりだと思ったの。あと声のエロさ」
「「「ああ」」」
「納得すな!別に俺女の子たぶらかしたりしてへん!言いがかりや」


「あ。、リーダーはどれ?赤いの?」

滝くんの言葉に、わたしは記憶を掘り起こす。リーダーいたっけ?

「多分決まってはいないけど、、、リーダーっぽいのは紫の人かなぁ」
「じゃあこれ跡部にする?」
「おっ、滝ナイス。センターで目立つし、これなら文句ないだろ。じゃあ宍戸はこの赤いやつか。ちっとも雰囲気かぶってねえけど」
「こいつか〜。まあなんでもいいけどよ。キャストまで決まったし、完璧だろ。早く跡部来ねえかな」
「今日なんかあんの?」
「あ、鳳に部活見てやるって言っちまったからよ」


宍戸くんとがっくんの雑談を背に、滝くんがホワイトボードに大きく「マジLOVE1000% 決定」と書いた。キャスティングも小さくメモをしていく。優秀な書記だなぁと感心していると、「なあ」と忍足くん。


「いいんか?跡部にマジLOVEなんて通らないんちゃう?」
「いやーいけるよ多分。9割方いけると思ってる」
「その自信はどっからくるんや……。俺、「なんでを止めねえんだ」って睨まれるのホンマ嫌やねん」
「大丈夫大丈夫。まあ見てなって」


その時、ガチャリとドアが開いて、「悪い遅くなった」と跡部くんが現れた。その肩にはジローくんが担がれている。途中で拾ってきたらしい。ジローくんまじ可愛い。天使。でもそういうこと言うと跡部くんにキモイって言われるから心の中で思うだけにする。


「話は進んだか?」
「おう、の薦めでマジLOVE踊ることになった。いいだろ?」


忍足くんの顔を見ると、ひょええ岳人なんて命知らず!と書いてある。いやあびびりすぎてて笑える。だから大丈夫だって言ってるのに。


「ああいいぜ。俺トキヤな」
「ああいいぜってほらキタやっぱ跡部反対やろ…………ってええッッッッ?!ええの!?ええんか!!俺トキヤなってなんやねん!!!!お前の敵の二次元男子やぞ!!?」
「はあ?なんだ忍足相変わらずきめぇやつだな。うるせえ騒ぐな」
「うるせえってそりゃあ跡部がマジLOVEとかありえへんやろ!そこは拒否してや!」
「拒否も何も、俺マジLOVE踊れるしな。お前ら必死に練習しろよ」



「はあああーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」という忍足の絶叫に、部室にいた全員が耳を塞ぐ。
ジローは「ん?どったの?」と目を擦っている。


「だから大丈夫って言ったでしょ」
「いやいやいやそれにしても踊れるって、、跡部に何させてんねん」
「いやあまりにこいつがダンス音痴だからよ、俺が先に覚えちまっただけだ」
「跡部くんのトキヤ完璧だからね!感動するよ!」
「跡部が毒された…………俺そんな踊れる跡部見たくないわ…………」
「わー文化祭楽しみだなー。忍足くんがんばってね。私が言えないけど一番ダンスの飲み込み悪そう」



「じゃ、とりあえず明日から練習な。忍足しごいてやるから首洗って待ってろよ」


あ、今の笑い方、ヒールっぽい。跡部くんに似合ってる。でも、誰よりも努力家で、面倒見がいい。
かなり私の趣味に引きずり込んでいる気もしないでもないが、嫌な顔せず引きずられてくれる跡部くんは本当に素敵だと思う。

文化祭は最前列で応援するからね!跡部くんだいすき!









後日、文化祭では、マジLOVE1000%をキレッキレに踊るテニス部のプリンスたちがいたとかなんとか。
その後しばらく、裏でカップリング本が出回ったというのは、また別の話。



2013.01.05